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自閉スペクトラム症の介入 (2)

自閉スペクトラム症 (Autism spectrum disorder: ASD) 児の感覚に対する介入効果を検討している研究を紹介します。


Kashefimehr et al. (2018) は、ASD児にみられる症状の一つである、感覚処理の問題および関連する機能不全に対して、感覚統合療法 (sensory integration therapy: SIT) の効果を検討しました。


SITは、子どもの神経学的プロセスに応じて感覚刺激を与え、適応反応を引き出す療法で、訓練では、よくブランコなどを用いて、子どもに前庭系の刺激を与えます。この研究は、3歳から8歳のASD児を対象に、SITを受ける介入群 (n=16) とSIT以外の介入を受ける対照群 (n=15) に対して行われました。


その結果、SIT介入群ではASD児の作業パフォーマンスや感覚の問題が対照群と比較して有意に大きな改善がみられたことが示されました。

これらの結果は、ASD児の作業パフォーマンス改善にはSITが有効であることを示唆しています。


参考文献

Kashefimehr, B., Kayihan, H., & Huri, M. (2018). The Effect of Sensory Integration Therapy on Occupational Performance in Children With Autism. OTJR: Occupation, Participation and Health, 38, 75-83.



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